映画『スポットライト~世紀のスクープ』…世界を揺るがすカトリック・スキャンダルとジャーナリスト魂

こんな作品。 本作は、アメリカ人の(欧米人の)心の中に深く根付いているカトリック教会と、それが長年にわたって犯してきた犯罪をテーマに、そこに鋭く切り込んで行こうとする地方新聞の記者たちの勇気ある取材活動を、セミ・ドキュメンタリー風に描いた社会派ドラマの傑作だ。 いわゆる『カトリック教会の性的虐待事件(Cathoric sex abuse cases)』と呼ばれる、ローマ・カトリック教会を…

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映画『母よ、』を観た。

タイトル以外、本作に関しては何の予備知識も持たずに映画館に飛び込んだ。 イタリアのナンニ・モレッティ監督は、常に母国の政治を批判してきた。とりわけ長く続いたベルルスコーニ政権とは不倶戴天の中であり、その政権批判は舌鋒鋭く、時には小気味の良さを伴うものだった。 「6チャンネルあるテレビ地上波のうちの3チャンネルを所有している男がイタリアでは4度も首相に当選してきたのだから、こんな状況を…

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映画『家族はつらいよ』を観た。

先日、山田洋次監督の映画『東京家族』(2013年)がテレビ放映されたのを見て、なかなか良くできた映画だと思った。 瀬戸内海のとある小島に住む高齢の周吉夫婦(橋爪功、吉行和子)が、東京で暮らす子供たちに会いに来る物語だ。だが、実際に訪れてみると、子どもとはいえ皆それぞれ日常に忙殺されて、両親とまともに相手をしている余裕はない。 周吉はそんな子供たちの様子に落胆するが、妻とみ子は、経済的に最…

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