核兵器禁止条約に真正面から反対する日本政府 これで北朝鮮の核開発に反対できるのか

1月に誕生した米トランプ政権は、「核能力の強化」を掲げる、核軍縮どころか核軍拡も厭わない危険な政権だ。

日本のアベ政権は、そんなトランプ政権に国連の場で歩調を合わせた。その意味では、アベの2月訪米と日米首脳会談の“成果”が、早くも現れたと言える(あくまでも「トランプにとって」という意味でだが)。

3月27日から始まった国連本部での「核兵器禁止条約」交渉会議で、日本代表の高見沢軍縮大使は交渉への不参加を表明した(この軍縮大使、肩書詐称の疑いが濃い)。

その理由は、“北朝鮮の核開発”にあるとしている。、その核が日本にも向けられている中で、米国の「核の傘」に頼らざるを得ない日本にとっては、「おいそれと核兵器禁止などは言うわけにはいかない」ということなのだろう。

だが実際は、「核兵器禁止条約の交渉のテーブルに着こうとする国々は、自国民の利益を考えているのかを自問しなければならない」というヘイリー米国連大使の恫喝に、アベ政権が屈したというのが本当のところだ。

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国連総会議場前で参加国代表らに交渉参加を断念
するよう恫喝を加えるヘイリー米国連大使=NHK

日本は核軍縮、もしくは核禁止へ向けてのいかなる代替のプログラムも示していないことが、米国の核戦略に無条件で追従している何よりの証拠だ。

米国は、常に新たな戦略兵器を開発し、それを見せびらかすことによって世界の警察官としての地位を確保してきた。

だが同時に、それは新たな世界的軍拡を惹起することにつながり、さらにそれに対するカウンター兵器を開発し、世界中に売り込むことで莫大な利益を上げ、一強体制を維持するという戦略を取り続けてきた。

アベ政権がこのトランプ政権の脅しに屈することは、こうした米国の限りのない軍拡ゲームを是とし、それに迎合したことを意味する。とりわけ、核の分野での軍拡は、いずれの国にとってもメリットのない、破滅に向けてのチキンゲームに乗って自らを追い込んでいくということだ。

日本は被爆国でありながら、米ソ冷戦期から米国の「核の傘」という幻想に取りつかれ、米軍が沖縄の基地に核兵器を持ち込み、原潜や空母が核を積んだまま日本の母港に寄港・滞在することを黙認してきた。それによって日本国内には常に核が存在していることは公然の秘密であって、その状態は今でも変わりはない。

造らず、持たず、持ち込ませず」(1967年・佐藤栄作首相)という日本の非核三原則に明確に違反しているにもかかわらず、最近の国会論議では問題にすらならなくなっている。「非核の誓い」の形骸化である。

日本全体が、こうした極東における米軍の核基地と化しているという状況の中で、危機感を深めた北朝鮮は核の自力開発に踏み切らざるを得なかった。

北朝鮮が核開発を進める理由は、自国民に対して極度の窮乏と人権の圧殺を加えながらも、生き残りのためには核を持たねばならないとかたくなに信じ込んでいるところにある。

彼らにとって、米国の核に対抗する手段として自分たちも核を持つことが必要であり、ミサイルの開発も当然それに付随するとの判断なのである。したがって北朝鮮の「核とミサイル」は、日米による核の脅しに屈しまいとする北朝鮮の“自己防衛策と言え、「日米の核」がもたらした結果である。

中国、ロシアの核に加えて、日本・韓国にある米軍の核によって周囲を囲まれた北朝鮮にとっては、自らの生存をかけた核開発は、彼らの言を俟つまでもなく、明らかに「核包囲網」の中で生き延びようとする北朝鮮の“自衛戦略”なのだ。

もちろん、もとより北朝鮮の核開発を許すことはできるものではない。ましてや、太平洋戦争末期に前後2度にわたって核爆弾の“洗礼”を受けた日本にとって、到底許容できる問題でないのは当然だ。

しかしそうはいっても、日本が米国と手を携えて北を非難することだけでは問題の解決にはならないことも確かだ。それは米国が、在日米軍基地に保有する核の照準を北朝鮮に合わせているからにほかならない。

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母港パールハーバーを出て、横須賀基地に入港したバージニア
級米原潜「テキサス」=2016年10月5日「追跡!在日米軍」)

こうした状況で、北朝鮮にばかり核の放棄や核開発の断念を求めても理が通らないし、状況の好転はあり得ない。

問題は、第二次世界大戦末期の広島、長崎への核使用以降、米国とともに極東を取り巻くロシア(ソ連)、中国が核開発を行い、保有国に転じたことであり、その上、それら3国が核軍縮にまともに取り組んでこなかったところにその根源がある。

米、ロ、中3国にしても、それぞれ歴史的に核保有に至った理由があり、いまだに核を保持している理由もある。

しかし、米国は世界中のどの地域においても核の先制攻撃は否定しないし、中ロが核の保有こそが自国と地域の安定に寄与すると公言している点では、いずれの核保有国の論理も北朝鮮の核開発の理屈と全く変わらない

だが、地域で核を持つということがいかなる安全にもつながらないことは、戦後の世界秩序の中で、米ロ中3国以外にも、英、仏はもとより、イスラエル、インド、パキスタン、さらにはイラン(留保、または断念)という国々が核を保有するようになっても、決して地域の安定には寄与したためしがなく、むしろ核戦争の危機が広まったに過ぎないし、実質的に核を保有しようとする国が後を絶たないことでもそれははっきりしている。

2012年10月22日、国連総会の軍縮委員会で、各国が真剣な討議の末、30か国以上が、核使用を国際法上の“非合法”に位置付けるよう、各国に求める声明を発表した(「長崎大学核兵器廃絶研究センター」暫定訳)。

その声明では、核使用が影響する範囲は極めて広く、将来世代に対する脅威にもなる「人道上の深い懸念」があることや、「限定的な核使用の応酬」でも地球規模の気象変動農業に対する深刻な打撃)が起こること、核戦力の維持、更新には巨額の費用がかかること、などの深刻な諸問題が指摘された。

その上で声明は「すべての国は、核兵器を非合法化し、核兵器のない世界に到達する努力を強めねばならない」と訴えた。

このきわめて説得的かつ積極的な声明に対し、当時政権の座にあった民主党・野田佳彦は、「わが国の安全保障政策と必ずしも合致しない」ことを理由に、「賛同できない」との立場を表明している。

ごちゃごちゃとした言い訳をしながらも、結局のところは米国の「核の傘(=核抑止力)」に頼り切っている日本の基本的な安全保障政策とは整合性が取れないとの認識だった。

私はこのときに、民主党政権を心の底から見放したことを覚えている。つまり、日本においては、与野党問わず、というより、自民党も民主党(民進党)も、安全保障政策の根底では「米国の『核の傘』がないと日本は生きてはいけない」との認識にどっぷりとつかり切っているのだ。自国の安全は「核抑止力に依存」するとの基本認識である。

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だが、ここで見えてくるのは、日本が米国の核に頼ることは正しいが、北朝鮮が核を開発するのは許せない、と言う全く不合理(北朝鮮からみれば「不条理」)な論理である。

日本が米国の核に頼るこの論理は、北朝鮮の核開発の論理と同質・同一のものであり、北朝鮮に対して圧力をかけたり制裁を加えたりすることによっては、解決可能な答えを見いだすことのできない論理だと言える。

北朝鮮を取り巻く米、ロ、中、韓、日といった、いずれも自国内に核を保有している国々がある現状で、それらが北に対して核の廃棄や核開発の断念を求めることが果たして国際的な正義と言えるのか。

しかも、これら周囲の国々が北朝鮮に対して政治的、軍事的、経済的な圧力を強め、究極的には政権の転覆までも画策しようとする動によって起こりうる事態は、北朝鮮の「核の暴走」であり、日本、韓国を巻き込んだ核戦争でしかないことになる。

こうした中で日本がとり得る最大の防御策は、極東アジアからの核の脅威を取り除くことである。それは米国の「核の傘」に頼る安全保障政策では絶対に達成不可能なものだ。

そのためにこそ日本政府は、国是である「非核三原則」の堅持を再度明らかにし、2012年の国連軍縮委の声明に積極的に賛同するとともに、先日の国連核兵器禁止条約交渉での不参加表明を撤回することが必要だ。

米国追従という日本の外交の基本姿勢は、つまるところ、米国の「核の傘」に依存しているところから来るのであり、「核の傘」から抜け出して思考方法の転換をはかることによって、全く新しい観点から日本とアジアの平和へ向けての独自の戦略を構築することができるのである

でなければ、日本はいつまでたっても、核の緊張からは逃れることのできない、米国の植民地であり続けることになる。そしてそれこそが、米国が日本に押し付けている「極東戦略」の本当の目的なのだ。


引用文タイトル
米トランプ政権 配慮か 日本、核禁止交渉に不参加 国連
(東京新聞2017年03月29日朝刊)

【ニューヨーク=東條仁史】日本政府は27日、米ニューヨークの国連本部で始まった核兵器の開発などを法的に禁止する核兵器禁止条約の制定交渉に「建設的、誠実に参加することは困難」(高見沢将林〔のぶしげ〕軍縮大使)と不参加を表明した。米国の「核の傘」に頼る日本は、条約そのものには反対だが、交渉への参加は模索してきた。被爆者を落胆させた判断には、核戦力の拡大を目指すトランプ米政権の拡大を目指すトランプ政権の誕生が影響している。

同条約は昨年末の国連総会本会議で、制定交渉に関する決議案は賛成多数で採択された。日本は反対したものの、岸田文雄外相は「被爆国として主張すべきことは主張したい」と交渉参加の意向を示していた。

だが、今年1月に発足したトランプ政権は同条約に強硬に反対。北朝鮮による弾道ミサイル発射も相次ぎ日本政府は方針転換した。

核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の川崎哲(あきら)国際運営委員は「日本政府が核軍拡を進めようとするトランプ政権に配慮したのは間違いなく、残念だ」と不満を述べた。

(転載おわり)



引用文タイトル
米に配慮、「橋渡し役」放棄 核禁止条約交渉参加せず
(朝日新聞DIGITAL 2017年3月29日05:06)

 米ニューヨークの国連本部で27日に始まった「核兵器禁止条約」の交渉会議で、日本政府代表の高見沢将林軍縮大使は「核兵器国の理解や関与が得られないことは明らかだ」と演説し、交渉への不参加を宣言した。唯一の被爆国としての核軍縮推進と、北朝鮮の核開発など安全保障環境の厳しさをてんびんにかけた結果、自任してきた「核保有国と非保有国の橋渡し役」を放棄した。

170329_「核兵器禁止条約」を巡る各国の発言.png
(クリックで拡大)


 「核兵器国と非核兵器国の対立をいっそう深めるという意味で逆効果にもなりかねない。交渉へは参加しないことにした」

 岸田文雄外相は28日、首相官邸で記者団に、核兵器禁止条約への交渉不参加を表明した。被爆地広島出身の外相として、昨年5月のオバマ前米大統領の広島訪問の実現に尽力し、条約制定に向けた交渉開始が決まった昨年10月の記者会見でも「交渉に積極的に参加し、主張すべきことは主張していきたい」と訴えていた姿勢から一転した。

 日本政府関係者は「トランプ米大統領を刺激することはすべきではないという首相官邸の意向」があったと話す。

 親密ぶりが演出された先月の日米首脳会談では、日本の働きかけで共同声明に米国の「核の傘」による日本の防衛が盛り込まれた経緯もあり、条約に反対する米国と歩調を合わせる道が妥当と判断した。

 日本政府は当初、交渉に参加し、「核なき世界」の実現に寄り添いながら、北朝鮮の核ミサイル開発の脅威などを挙げ、「今すぐ条約を制定するのはマイナス」と主張し、被爆地と米国双方から一定の理解を得るシナリオを描いていた。

 だが、いざ交渉に向けた情報収集をしてみると、日本の狙いに賛同してくれそうな交渉参加国が見当たらず、「仲間がいると思ったらいなかった」(日本政府関係者)との誤算もあった。過去の発言との整合性を記者団から問われた岸田氏は、質問を遮りながらこう述べた。

 「最後の最後まで様々な情報があった。我が国の主張が会議で受け入れられることは難しい。こういった判断だ」(下司佳代子)

■反対派の不参加、織り込み済み

 27日午前10時すぎ。核兵器禁止条約の交渉会議が始まった議場の外に、米国のヘイリー国連大使ら約20カ国の代表が並んだ。交渉を批判するためだった。

 ヘイリー氏は「禁止条約を作るために議場に足を踏み入れた国々は、自国民の利益を考えているのか、自問しなければならない。我々が直面する脅威を理解しているか」と交渉の参加国を批判。両脇に英仏代表が立ち、韓国など「核の傘」に入る国々も同席した。

 米国では1月、トランプ政権が誕生した。同政権は「核能力の強化」を掲げ、核軍縮には後ろ向きとされる。国連などでの多国間交渉にも否定的だ。「核なき世界」の理想を掲げたオバマ前政権とは異なる。ロシアも時折、米国との新たな軍拡競争をいとわないかのような姿勢をみせる。核大国の米ロが核軍縮への意欲を失っている。

 ただ、反対派の不参加は、主要な条約推進国側には織り込み済みだ。「交渉を迅速かつ率直に進める」(メキシコ)ことで、対立状態が長期化して国際的な分断が深まることを避けたい考えだ。さらに核保有国など反対派が将来、条約に加わりやすくするため、条約の文言や構成を工夫するよう知恵を絞る。条約案の最初のたたき台は5月にも示される。(ニューヨーク=松尾一郎、金成隆一)

■被爆者「被爆国の役割果たして」

 27日の交渉会議で被爆体験を語った、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の藤森俊希事務局次長は、政府の交渉不参加表明について「とても賛同できない。外務省や政治家は『唯一の戦争被爆国』という枕ことばを使う。今回、(軍縮)大使が『建設的なことができない』と、いわば『帰る』と言いに来たようなもの。唯一の戦争被爆国の政府が言う言葉ではないと私は思う」と話した。

 国内の被爆者からも、落胆や憤りの声が上がった。

 「怒り心頭。がっかりです。日本政府は核廃絶の立場にまわるべきだ」。広島県原爆被害者団体協議会(坪井直理事長)の箕牧智之(みまきとしゆき)副理事長(75)は28日、広島市で会見し、こう語った。条約制定を求めて国際署名を集めているだけに失望も大きい。「被爆者の願いは永遠に核被害者がまた出ないこと。会議ではその思いをないがしろにしないことを願っている」

 原爆で背中に大やけどを負った長崎原爆被災者協議会の谷口稜曄(すみてる)会長(88)も長崎市で取材に応じ、「人間の苦しみを分かっていない」と怒りをあらわにした。原爆の熱線で背中を焼かれた自身の写真とともに、核兵器廃絶を訴えてきた。「核廃絶に向かっている国際社会の動きに反している。被爆国としての役割を果たしてほしい」

 長崎市の田上富久市長は報道陣に「被爆地として到底理解できず、深い失望を感じている」と語った。広島選出の岸田文雄外相が、会議への参加には前向きな姿勢を示していたことに期待を寄せていた。「被爆国としてテーブルにつき、どういった条約なら前に進むのか、議論をしっかりとリードしてほしかった」とも述べた。

 核兵器禁止条約を推進してきたNGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のティム・ライトさん(アジア太平洋担当)は「日本は核兵器を受け入れるのか、受け入れないのか。今回の歴史的な交渉への不参加は、日本が核兵器を合法的な兵器と考えていることを示している。日本の不参加は、核なき世界の達成を切望してきた広島と長崎の生存者への侮辱であり、被爆者への裏切りだ」とコメントした。(下司佳代子、ニューヨーク=松尾一郎、金成隆一)

(転載おわり)



引用文タイトル
核兵器禁止条約交渉 日本は不参加を表明
(NHK NEWS WEB 2017年03月28日07:13)

核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定を目指す交渉がニューヨークの国連本部で始まりましたが、アメリカをはじめとする核兵器の保有国は参加せず、唯一の戦争被爆国として核廃絶を訴えてきた日本も参加しないことを表明し、核軍縮をめぐる各国の立場の違いが際立つ形となっています。

核兵器を法的に禁止する条約の交渉は、100か国以上が参加して27日から5日間の日程で始まり、初日はまず各国の代表や被爆者などによる演説が行れました。

しかし、会場の外では、アメリカのヘイリー国連大使がイギリスやフランス、韓国など20か国余りの国連大使とともに声明を発表し、改めて条約に反対する姿勢を示したうえで、「議場にいる人たちはわれわれが直面している安全保障上の脅威を理解しているのか」と述べ、交渉に参加する各国を批判しました。

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また、日本の高見澤軍縮大使は会場で演説を行ったものの、核軍縮は核兵器の保有国と非保有国が協力して行うことが不可欠だとしたうえで、「建設的で誠実な形で交渉に参加することは困難だと言わざるをえない」と述べ、このあとの交渉には参加しないことを明らかにしました。

これに対して、交渉の参加国や被爆者からは、唯一の戦争被爆国である日本が禁止条約に反対し交渉にも参加しないことに、批判も上がっています。

今回の交渉にあたっては、核兵器の保有国と非保有国だけでなく非保有国の間でも立場の違いが際立つ形となり、核軍縮に向けた一歩となるのかは予断を許さない状況です。

広島市出身の被爆者「怒りを感じる」

日本が交渉に参加しないという方針を表明したことについて、国連などの場で核兵器廃絶を訴えてきた広島市出身の被爆者、サーロー節子さんは「日本は核軍縮に貢献していると話していたが、肝心なところを行っていない。北朝鮮の問題もあり、政治的な環境が整わないため、核兵器禁止条約は非現実的だと言っていたが、これまで完全に政治的な環境が整ったときはないし、おそらくこれからもない。それを待っていたら、いつまでたっても平和の話を進めることはできない。怒りを感じる」と述べ、日本の対応を批判しました。

日本被団協「被爆者の期待と全く逆」

日本が交渉に参加しないという方針を表明したことについて、被爆者の代表として国連で演説を行った日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長は「日本政府はこれまで唯一の戦争被爆国という枕言葉をよく使ってきたが、その唯一の戦争被爆国は私たち被爆者が期待することと全く逆のことをしており、賛同できるものではない。日本政府は世界各国から理解が得られるよう、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」と述べ、日本政府の対応を批判しました。

国連本部前で集会

国連本部前では27日、核兵器廃絶を訴える国際NGOのメンバーなどおよそ30人が参加し、「核兵器はいらない」と書かれた横断幕を掲げたり、ビラを配布したりして、条約の早期制定を訴えました。

参加した市民団体のメンバーは「アメリカに対して条約交渉に参加するよう求めるため、この集会に参加しました。条約ができれば大きな前進であり、多くのアメリカ国民に賛同を求めたい」と話していました。

また、ニューヨーク在住の女性は「核兵器はたった一発でも甚大な被害をもたらします。核廃絶のとり組みはこれからの世界を担う若い世代にとても重要なことだと訴えていきたいです」と話していました。

国際的なNGO「核保有国に失望」

アメリカを始めとする核保有国やNATO諸国などの国連大使がそろって記者会見を行い、核兵器禁止条約に反対する姿勢を表明したことについて、国際的なNGOのICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンのベアトリス・フィン事務局長は「核保有国などによる極めて異例な抵抗だ。国際社会の努力をほごにしようとするもので失望している。アメリカやイギリスなどは条約に反対するのではなく、核兵器をなくすためのリーダーになるべきだ」と強く非難しました。

そして、化学兵器やクラスター爆弾が国際法で禁止されたことを例に挙げながら、「まず核兵器を法的に禁止し、国際社会が拒絶する意思を示すことで廃絶が可能になる。核攻撃による影響は、国境を越えてすべての人に影響を及ぼす。禁止することで安全保障が達成される」と述べ交渉の意義を強調しました。

米国連大使 条約の交渉に参加の各国を批判

核兵器禁止条約の交渉に参加しないアメリカのヘイリー国連大使は、国連総会議場の外で、イギリスやフランス、韓国など20余りの国の国連大使とともに記者会見を行いました。

この中で、ヘイリー大使は「現実的になるべきだ。北朝鮮がこの条約に同意すると信じる人がいるだろうか」と述べ、北朝鮮が核・ミサイル開発を推し進める中で核兵器を放棄することはできないという姿勢を強調しました。

そのうえで、「国連総会議場に入った人たちはわれわれが直面している脅威を本当に理解しているのか」と述べ、核兵器禁止条約の交渉に参加する各国を批判しました。

(転載おわり)

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