【アベ友学園スキャンダル】麻生財務相の側近・鴻池元防災相が学園と国との間を仲介

大阪府の国有地を評価額より大幅に安く取得した大阪市の学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長が2014年4月に鴻池祥肇元防災担当相と面会したことに関し、籠池の代理人を務める酒井康生弁護士は2日、「お見舞いを兼ねて商品券を渡そうとしただけだ」と共同通信の取材に語った。

鴻池は封筒の中身を確認せず、受け取らなかったと説明し、財務省への働きかけはしていないとしている。

この森友学園と政治家をつなぐスキャンダルで、森友学園側が政治家との接触を認めたのはこれが初めてとなる。

酒井弁護士は、鴻池は籠池の親族がお世話になっていた人だと説明。「鴻池が入院されたと聞いてお見舞いは何がよいか相談したところ、花などより商品券がよいとなったので、儀礼の範囲の金額で準備したが、受け取ってもらえなかった」と語っている。

この問題については、報道各社が陳情報告書の詳細を公表しているが、東京新聞によると鴻池の神戸事務所が籠池や国側と接触した回数は、記録から判断し、2年7か月の間に25回だったことも判明した。

鴻池祥肇・元防災担当相は、麻生太郎副首相兼財務相の側近で、自民党内の麻生派に所属。麻生政権で官房副長官も務めている。

鴻池が森友学園の籠池と財務省や国土交通省などとをつなぐパイプ役をしていた事実が明らかとなったことにより、麻生の説明責任は、財務相兼副首相としての行政組織ガバナンスだけにとどまらず、派閥と行政組織とを職務上、峻別できていたかについても及ぶことは避けられない。「何調子のいいこと言ってんだか」では済まない状況に追い込まれることは必至だ。

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また、会計検査院は2日の参院予算委員会で、この問題に関して検査を始めたことを明らかにしている。

鴻池事務所の陳情報告書に、籠池理事長が働きかけを重ねていたと記されていることから、野党は政治家の関与の有無について徹底調査を求めたが、安倍シンゾ首相は一貫して調査に後ろ向きの姿勢を取っている。

制度上、会計検査院は行政や裁判所などからも独立した機関とされているが、所詮は内閣に人事権を握られた官僚の世界であることに変わりはなく、現憲法下にあっても歴代の検査院長の大半が財務省(大蔵省)出身なだけに(ただし、河戸光彦現委員長は昭和51年会計検査院採用の“生え抜き”)、アベから会計検査院へ圧力をかけることも予想され、事件の詳細が明らかになるかどうかは予断を許さない

2日の参院質疑では、籠池からの財務省への紹介依頼を鴻池側が断り、面談に関する記録も途絶えた後に、国有地の大幅値下げが行われていることから、共産党の小池晃議員が、「(籠池から)他の政治家に働きかけがあったと普通は考える」と政府を追及。

これに対してアベは、「問題は売却価格が適正だったかだ。会計検査院の検査に全面的に対応する」と述べるにとどまった。

それを受けた形で河戸検査院長は、「書類が適切に保管されているかどうかも踏まえて検査したい」と述べて、関連情報の収集に着手していることを明らかにした。

財務省の佐川信久理財局長は、売却を担当した近畿財務局に政治家からの問い合わせがあった可能性を認めたが、関係する問い合わせの記録は既に破棄したと述べ、さらに「個別案件について担当者に確認はしていない」と全くやる気がない答弁に終始した。


森友学園と国 鴻池氏側が仲介 陳情記録 用地交渉 接触25回
(東京新聞2017年03月03日朝刊)

学校法人「森友(もりとも)学園」(大阪市)が大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く取得した問題で、本紙は鴻池祥肇(こうのいけよしただ)元防災担当相側と学園の鴻池泰典(こうのいけやすのり)理事長らのやり取りを記した陳情整理報告書の写しを入手した。鴻池氏の神戸事務所が籠池氏や国側などと接触した回数は記録上、2年7か月に25回。「何とか働きかけしてほしい」という籠池氏の露骨な要望も記録されている。鴻池氏の秘書は2日、本紙の取材に応じ、報告書を書いたことを認め「(財務省近畿財務局などへ)要望を伝えた」と語った。

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報告書はA4判6ページ。2013年8月5日~16年3月15日のやり取りが手書きされている。鴻池氏側と籠池氏の接触の記録は15回。この間に学園は国有地の定期借地権契約を結ぶが、同年3月11日に敷地で新たなごみが見つかる。

報告書は「小学校設立希望の件、豊中市の国有地借地を希望」で始まる。9月9日には「財務局より、7~8年賃貸後の購入でもOKの方向」との記載。「賃借料をまけてもらえるようお願いしたい」という籠池氏の要望も書かれている。

払い下げ交渉が難航した時期には、近畿財務局の担当者の「前向きにやっていきますから」という発言も。これに「話の分かる役人さんです」という鴻池氏側のコメントが付記してある。

13年から15年にかけて、籠池氏側は「政治力で早くお願いしたい」「賃料年約4000万円の提示あり。高すぎる。何とか働きかけしてほしい」と繰り返し要望。鴻池氏は1日の会見で、この間の14年4月に東京の事務所で籠池氏夫妻から封筒を差し出されたが受け取らなかったと明かした。この面会は記録にない。報告書には「どこが教育者やねん!」「うちは不動産屋ではありません」などの鴻池氏側の愚痴も随所にみられる。

15年1月9日の面会の後、小学校新設計画は順調に進む。同月27日に大阪府私立学校審議会が条件付きで設立を認可。2月10日に国有財産近畿地方審議会が賃借を了承した。5月の契約では賃料が年2730万円だった。

入手した報告書は、敷地から新たなごみが見つかった直後まで。学園側はその後、ごみ撤去費を差し引いた1億3400万で国から土地を購入した。

秘書「要望を伝えただけ」

鴻池祥肇元防災担当相の公設秘書が2日、本紙の取材に、森友学園の国有地取得問題で、学園の鴻池泰典理事長からの陳情整理報告書を作成したことを認め、財務省近畿財務局などの担当者に籠池氏からの要望を伝えたと明らかにした。

秘書は、鴻池氏の地元・神戸事務所に勤務する古参の男性秘書。秘書によると、籠池氏から要望を受けると、近畿財務局などの担当者名と連絡先を聞き取った上、財務局に電話をして取り次いだ。籠池氏との直接の面会は1、2回で、ほとんどは電話だった。

秘書は取材に「何かしてほしいということではなく、要望してきたことを(財務局などに)伝えただけ」と説明。財務局が国有地の賃貸を認めるなど要望に応じた対応をしたことについては「判断は役所の司(つかさ)、司がする。政治力を使ったことはないし、そのような政治力はない」と述べた。

面談記録は、国会の事務所にも送り、鴻池氏が目を通せるようにした。鴻池氏自身が財務省などに仲介したことは「ない」とした。

鴻池氏は麻生太郎副総理兼財務相の側近で、自民党内の麻生派に所属。麻生政権で官房副長官も務めた。

(転載おわり)


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